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「水と空気」
 
平成23年 7月 5日初稿
 平成23年10月20日改訂
 水は大丈夫なのですか。
プールで泳いでも大丈夫ですか。
マスクはしなくても大丈夫ですか。
窓は開けても大丈夫ですか。
洗濯物は外に干しても大丈夫ですか。

6月27日28日、7月3日と、私の教室で放射線と放射能の勉強会を催しました。
放射性物質の基礎知識から始まり、
放射線測定器、放射能測定器の解説、測定方法の意味、
そして野菜、原乳、豚肉、鶏卵、魚中の放射能の解説を中心に行いました。

ところが、意外にも水と空気中の放射性物質の質問が多いのです。
私の中では5月の初めには「どちらも全く問題がありません」と言う結論が
出ていましたが、質問が多いので再度ここに解説致します。

☆空気に関して。

現時点では、全く問題はありません。
その根拠は、各放射性物質の沸点※の関係から推測されます。
私は、5月の初めには第一原発からは放射性ヨウ素も放射性セシウムも
出て来ないと考えています。AFTCの各地の放射線量の推移をご覧ください。

北、西、南と3方とも空中放射線量の変化はありません。
データ※より、3月半ばの福島第一原発の水素爆発時に外部に拡散した、
放射性物質は、ヨウ素、セシウムが大半で
わずかにストロンチウムだったと推定されています。

よって、現時点で空中にはもう放射性物質はないと言って良いでしょう。
マスクは放射性物質が吸着した土埃を防ぐという観点で着用をお勧めします。
ただ実際には、放射性ヨウ素や放射性セシウムは
原子の大きさからマスクでは全く防げません。
酸素と同じぐらいの大きさとお考えください。
なお、現時点で半減期を大きく過ぎた
放射性ヨウ素の危険性を考える必要は全くありません。

☆飲料水に関して。

行政の発表の通り、水道水中に全く放射性物質は検出されていません。
さらに、現時点では、すべての放射性セシウムは土に吸着しています。
一旦、吸着すると土からは放射性セシウムは
水に溶けだすことはほとんどありません。
ですから、川の水も安全です。

危険なのは、川や堀の泥と放射性物質が吸着した草となります。
よって、一番注意しなければならない事は、刈り取った草を焼却することです。

☆野焼きや草の焼却の制限について

現在、放射性セシウムは炭酸塩となっています。
焼却により放射性セシウムが気化することはありません。
ただし、野焼きや刈り取った草を焼却すると、
放射性セシウムは燃やされた草から出る煙に吸着し、
若干空中を飛び交うことになります。
よって、焼却によって飛散する危険性は否定できません。

経口摂取(食べる事)による内部被曝より、
吸入摂取(吸気する事)による内部被曝の方が
数倍から数十倍、危険性が高いからです。

同様に放射性ストロンチウムも、焼却では気化しません。
放射性セシウムと放射性ストロンチウムは
灰に濃縮されていることになります。
よって、灰の取り扱いを十分に注意しなければなりません。
舞い上がった灰を吸い込まないようにマスクを着用しましょう。

☆除染方法について。

家やアルミサッシの桟にこびり付いた放射性物質は、
高圧水やクエン酸水溶液(5%程度)などで
洗い落とすことが出来ると言われています。
家の周りの側溝の泥を家の壁から遠ざける事も除染の方法となります。
作業時は土埃を吸い込みを防ぐため、マスクを着用しましょう。

詳しくは、AFTCのHP内の「放射線。放射能に関する知識:放射線・放射能」
「お知らせ&活動報告:第一回たむら地方市民集会報告と配布資料」
をお読みください。

文責 AFTC副代表 半谷 輝己

※各放射性物質の融点と沸点
放射性ヨウ素の融点113.6℃、沸点183.4℃
放射性セシウムの融点28.5℃、沸点668.4℃
放射性ストロンチウムの融点769℃、沸点1384℃
プルトニウムの融点639.5℃、沸点は3230℃

 
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