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「放射性物質とおっぱい」
 平成23年7月4日作成
6月中旬、乳飲み子を抱える教え子から、一通のメール 。
「先生、私、5月に福島のタケノコいっぱい食べちゃった。
私はどうでも良いんだけど・・、私の赤ちゃんは大丈夫?」と、悲痛な文章。

彼女の仕事は看護師。
「分かった、ちょっと待て、何とかするから」と、私。
外部被曝に内部被曝、病院にもどこにも確かな情報がない今、
彼女の拠り所は私だけなのでしょう。
なのに、大丈夫と即答できない私。

彼女以外にも、
たくさんの妊婦さんや赤ちゃんを抱えるお母さんから問い合わせや、
タケノコを食べた自分を苛むお母さんたちからのメールが届きました。
そこには必ず「私の赤ちゃんは大丈夫でしょうか」と。

「安心させるつもりが、不安を招いてしまった。
何のために、野菜の情報を公開したのか・・・」
AFTCのホームページに「野菜中の放射能の経過・考察」を、
開示してからの出来事だったのです。

赤子を抱え戸惑う教え子の姿が、私の脳裏から離れない日々が続きました。
「何とか彼女たちに笑顔を取り戻してあげなくては」と、
ひたすら情報の調査、分析を続けたのです。
何か光明を見つけ出さなくてはと。私がやらずして誰がやる精神に則って。

そして、一つの仮説を見つけ出しました。
厚生労働省のデータをひたすら信じての集計分析からの結果です。
牛と人間を直接比較する無茶もあるでしょう。
でも、根拠のある仮説となったと私なりに思っています。

AFTCのタケノコのグラフをご覧下さい。
放射性ヨウ素は、5月以降、全く検出されていません。
検出されているのは、放射性セシウムだけです。
タケノコには、放射性セシウムだけを選択的に吸収する性質がはっきりしました。

次に、原乳のグラフをご覧下さい。
放射性セシウムは、3月以降1検体を除き全く検出されていません。
検出されているのは放射性ヨウ素だけです。
おっぱいには、放射性ヨウ素だけが選択的に混入する性質がはっきりしました。

つまり、5月〜6月に放射性セシウムに汚染されたタケノコを
たくさん食べたお母さんのおっぱいには、
放射性セシウムは混入していなかった可能性が高いのです。

当然、タケノコには放射性ヨウ素は全く含まれていませんから、
放射性ヨウ素の内部被曝もありません。

もし、この仮説が立証されれば、放射性ヨウ素の半減期が大きく過ぎ、
放射性セシウムだけを心配しなければならない現時点では、
乳児の内部被曝の可能性が大幅に軽減されることになるでしょう。
となれば、残るは妊婦さんの内部被曝だけが心配です。
天然のキノコをとにかく注意してください。
放射線に対する過度なストレスを抱えないで下さい。
分からないこと心配なことは、どんどんAFTCに質問してください。

授乳中のお母さんのみなさんへ
この仮説は、
牛のおっぱいと人間のおっぱいを直接比較していると言う無茶はあります。
けれども、おかあさんにとって「自分より大切な赤ちゃんだけでもせめて」と、
願う思いに少しでも答えられたのではないでしょうか。

子は村の宝なのです。
少しでも安心して子育てに勤しむためのお役に立てて頂ければと願うばかりです。
あとは、安堵する教え子の笑顔が届く日を心待ちにしている次第です。
文責 AFTC副代表 半谷 輝己 
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