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「放射性ヨウ素による内部被曝の可能性」 Te-132とI-132について
平成23年8月27日初稿
平成23年9月 6日改訂
「3月15日にTe-132とI-132が検出されていますが、これらは大丈夫でしょうか」
との問い合わせが、AFTCに届きました。先のTe-129mとI-129のコラムを読んでの質問の様です。

結論は、放射性ヨウ素(I-132,I-131)による経口摂取による内部被曝の確率は相当に低いと推定されます。
これを、放射性ヨウ素の内部被曝の可能性が高いと言われる牛乳を例に取って検証して見ましょう。



まず、I-132について。

I-132に被曝した乳牛から牛乳を搾乳し、乳業メーカーがこれを受け取り、
工場で滅菌加工後出荷され、店頭に並ぶまで3日間掛かります。
購入してお家で経口摂取するまでの時間を加味すると、
I-132の2.3時間という半減期より遥かに長いため線量が高い状態での内部被曝は、
物理的に無理があると言えるでしょう。

次にI-131について。

I-131が恐れられる理由は、半減期の途中の高い線量の状態で経口や吸入摂取してしまうために、
内部被曝の確率が上がってしまうからです。

では、これらの放射性ヨウ素の実際はどうであったのかを調査して見ました。

福島県中通りに位置するT乳業メーカーに問い合わせた所、
3月11日の震災後の牛乳は、3月28日に製造を再開し、店頭には3月30日に初めて並び、
さらにこの時の原乳は青森、岩手産であったとの事です。
福島産の原乳の使用の再開は、4月26日製造が最初でこの原乳の放射能量は、
福島県内ではすべてND(検出無)※1だったことがすでに分かっています。

以上の情報を総合すると、
このT乳業メーカーの牛乳による内部被曝の可能性は無かったものと断言できるでしょう。

さらに、吸入摂取による内部被曝については、4月3日に政府が、
甲状腺の被曝調査を行った結果を発表しています。

対象;15歳以下 946人 いわき:137人
調査期間;3月28日〜30日 いわき:26、27日
対象地区; 福島県川俣町、飯舘村第一原発20Km圏内から7名 、いわき
検査方法; のどの放射線量を測定
結果; 検出最高値0.07μSv./h (基準値;0.2μSv/h)

以上の結果から、吸引による内部被曝の心配もいらないと言えるでしょう。
ただし、今後10年以上、被曝したと思われる福島の子どもたちの甲状腺の検査は必要と言えます。
未来を担う子どもたちこそ、安全から安心には甲状腺の検査は不可欠だからです。

文責 AFTC副代表 半谷 輝己

※1 AFTC 原乳についての考察
http://www.たむら.jp/gennyuu.html
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